縁起のよい和柄【吉祥文様】
縁起のよい和柄【吉祥文様】
吉祥文様と毀滅の和柄は
縁起が良いとされる日本伝統の和柄を「吉祥文様(きっしょうもんよう)」と呼びます。
繁栄や長寿を表し縁起が良いとされる文様(柄)のひとつです。
毀滅の刃 作中で登場する丹次郎、柱の羽織柄、御屋かた様の羽織
帯はそれぞれ、意味を持たせた柄を羽織、帯締めしてます。
柱の羽織も個性的に和柄としての古典的な意味を持たせていますね
市松文様〈いちまつもよう〉丹次郎の羽織
色の違う正方形を互いちがいに並べた模様で、現代で言うところのチェック柄です。麻はとても成長が早く、
同じ柄がどこまでも途切れることなく続く様子から「子孫繁栄」「事業拡大」の意味があります。
麻の葉文様 作中:根津子
麻はとても成長が早く、生命力が強い植物。
子どもの健やかな成長を願い、魔除けとして産着やお守りにもよく使われます。
鱗文様(うろこもよう)善逸
三角形を並べた模様で、魚や蛇の鱗に形が似ていることから鱗文様と呼ばれるようになりました。三角形を3つ合わせたものは特に「三つ鱗」と呼ばれ、北条家の家紋としても有名です。もともと三角形には魔除けの力があるとされていたのに加え、鱗は身を守るためのものであることから鱗文様も魔除けとして使われます。
亀甲文様(きっこうもよう)富岡義勇、さびと
亀の甲羅をかたどった六角形の模様です。
もともと亀が長寿を象徴する生きものなので、亀甲紋も「長寿」を意味します。
他の模様と組み合わせたり、六角形のつなぎ方を変えたりしたアレンジが数多くあるのも特徴です。
六角形の中に花を描いた「亀甲花菱」、六角形の中にもうひとつ六角形を描いた「子持ち亀甲」、六角形を3つ合わせて三又に見えるようにした「毘沙門(びしゃもん)亀甲」などがあります。
青海波(せいがいは)文様 元水柱、鱗崎 丹次郎
穏やかな波を描いた模様です。
どこまでも続く波模様には「未来永劫穏やかに暮らしていけるように」という願いが込められています。
結婚祝いにもおすすめ。鱗滝左近次の衣装は、「波文様」と「瑞雲柄」です。 波文様とは、半円形を重ねたものを鱗状に並べて波を表した文様です。波文様にはバリエーションがあり、さまざまに変化する波にあわせて、青海波、大波、小波、波頭、白波、立浪、荒波などの名前があります。波文様は、無限に広がる波に未来永劫や永遠の平安の意味が託されています。
瑞雲柄とは、おめでたいことがある前兆として現れる瑞祥という雲を文様化したもので、中国の神仙思想(しんせんしそう。不老不死の仙人の実在を信じ、自らも仙人になろうと願う思想)に影響を受けています。古来、雲は気象を左右する不思議なものであり、様々な形に変わる雲に吉凶の意味を持たせてきました。瑞祥は、大変良いことの兆しとして現れる雲で、縁起が良い吉祥柄です。
桧垣文様(ひのきもよう)御屋方様
桧垣文様とは、桧の樹皮を細く削って斜めに組んだ垣根(桧垣)を図案化した文様です。規則的に並んでいることから、礼を尽くす、礼儀という意味があります。
屋敷 耀哉は、ぼかしの羽織りに「桧垣文様」の帯をしめています。
火焔文様(かえんもよう)煉獄 杏寿郎
火焔文様は、人々の煩悩を鎮めたり、災いを払ったりする呪術的な意味をもつので、仏像の光背や仏教美術にもたくさんみられます。ずっと一定の形にとどまらない炎は、人間の喜怒哀楽や生命力をかもしだすのにうってつけなので、歌舞伎でも多用されています。
蝶文様 (ちょうもよう)胡蝶しのぶ
昔から女性を蝶に例えることがあり、女性の美しさや吉兆の象徴とされています。「ちょう」という読み方から長寿を連想することができ、いつまでも健康で長生きできますようにという意味も込められています。また仏教では輪廻転生、死と再生、復活、変化などの意味をもつこともあるそうです。
しのぶの衝撃的な最後の「一矢報いる」という姿もあるいみ「復活」に近いものを感じますね。